サミーのコピー打法

USTREAMで、ニューペガの実践中にいただいた質問でサミーのコピー打法の話題が多かったです
有名なので今更ですが、当時、解析して原因を調べたことがあったので、ご紹介いたします

2001年に2チャンネルで、サミーの台で攻略法があるという噂が広がりました。
それも、レバーをゆっくり下ろすだけで、1ゲーム前の成立役が揃うというのです。
成立フラグがコピーできると言うことで、ちまたでは、「コピー打法」と呼ぶ人が多かったです。

それも、サミー系列のすべての機種でできるというのですから大騒ぎです
最初は信じませんでしたが、自宅にあった「インディージョーズ」で試すとほんとにできたのでびっくりしました。
同じフラグを連続できるため、ボーナスフラグをストックする機種では、ボーナスを上乗せできますし、リプレイ連チャンでATに入る機種は、簡単にリプレイの連チャンをさせることができるのです

この噂はインターネットで瞬く間に広がったため、自分の耳に入った時点ではすぐに対策されたのですが
設置から時間が経っていた台もあるので、早くから気づいた人は結構稼いだのではないでしょうか

サミーの台を何台か持っていたため調べてみましたが、ハードウェアの初歩的な設計ミスが原因であることがわかりました。

レバーの信号を、CPUと乱数用のカウンターに直結させていたのです。
それも、CPUとカウンターは電気的な特性が違うものを使っていたのにです。
ちょっと知識があれば、絶対にこんな設計はしないでしょう

もう少し、簡単に説明しますので、ご興味ある方は、このままお読みください
なお、簡単に説明するため、図や説明は簡略化され実際とは異なるところがあります


一般的なパチスロの仕組みは、

① レバーを倒したとき(ON)に、信号がCPUと乱数カウンターに届きます

② 乱数カウンターは、信号が入った瞬間の値(乱数)をレジスタ(ラッチ回路)に出力します。

③ CPUは、信号が入るとレジスタ(ラッチ回路)に保持された乱数を読み出し、
  フラグの抽選をします

④ その後CPUがリールをスタートさせます。
leverStart.jpg
通常は、CPUが乱数を読み取るまでに少し時間が空いているため、信号が同時に入っても
乱数カウンターから乱数が出力されてから、CPUが乱数を取得してリールをスタートさせるので問題はありません

ここで、レバーをゆっくり下ろすと、乱数カウンターには信号が届かず(実際には信号が遅くなる)、
CPUのみに信号が届くことになってしまったんです。
乱数カウンターに信号が届いていないので、乱数の値が更新されず、1ゲーム前の値をCPUが乱数として読み取ってしまうのでした


レバーのスイッチには、ほとんどのメーカーで「フォトカプラ」という部品が使われてます。
これは、LEDがついていて光る発光部と、光を受ける受光部があり、受光部にLEDの光があたると、
スイッチがオンになり、光が遮られ光が受光部にあたらないとオフになります。
フォトカプラ
自動ドアやバスのドアなどで、人が立っていると光が遮られてドアが閉まらないというのと、同じ仕組みです

パチスロでは、この発行部と受光部の間にレバーが置かれています。
レバーを触らない状態では光が遮られており、スイッチがオフの状態です。
レバーを倒すと、遮っているものがなくなり、受光部に光が届くようになり、スイッチがオンになります。

ところで、フォトカプラはスイッチに使われているのですが、原理的にはアナログ的な部品です。
光が当たる量に応じて、出力される電圧(電流)が増えていくのです。lever-on.jpg
このように、レバーを倒す量に応じ、フォトカプラに出力する電圧が増えて約5ボルトになりオンとなります。
レバーを倒している途中では、0ボルトから徐々に上がっていくので、ほんのわずかですがオンに切り替わるのが遅れます。

また、電子回路では、オン(High)とオフ(Low)は電圧で決まり、部品の種類によってこの電圧が異なります。
一部の部品は、2.7ボルト以上でオン(High)となり、あるものは3.5ボルト以上でオン(High)となったりします。

サミーの台に使われていた部品では、CPUがオンとなる電圧よりも、乱数用のカウンターがオンとなる電圧が高かったのです

そのため、レバーをゆっくり倒すと、乱数用カウンターがONになる前に、CPUがONとなってしまい。
CPUだけがONで、乱数カウンターはOFFのまま新しい乱数に書き換えていないという状態でリールをスタートさせてしまったという事ができてしまったのです。
Lever2.jpg
部品により電圧が異なることはよくあり、一般的には、このような場合は信号レベルを調整し同時に信号が入るような回路を追加します。
それも数円~数十円の部品を追加するだけです
サミーの技術者は、この部品の追加をせずに直結してしまったために、この攻略が生まれてしまいました。

サミーの設計者が、ハードウェアに詳しくなかったか、この数円をけちったのかは定かではありません。

なお、CPUがONになってからカウンターがONになるまでのレバーの距離や時間は大変小さいため、
人間の手では、ぴったりここで止めることはまず不可能ですので、乱数用カウンターをONにするのを遅らせるだけで、OFFのまま止めておくことはまずできません。
そのため、2回以上続けてフラグをコピーすることは事実上できませんでした


(注意)
 メーカーにより使用している部品の形状や特性が異なります。
 レバーを倒すとONになるメーカーもありますが、倒すとOFF(Low)になるメーカーもあります
 サミーが使用していた部品は、実は厳密には忘れてしまったのですが、レバーの構造と、コピー打法の原理は
 おおよそ上記のようなものです


スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。